とある病院薬剤師が分子標的薬についてわかりやすくまとめてみた
クリックできる目次
- 1 分子標的薬とは
- 2 分子標的薬の種類
- 2.1 1.EGFR(A)(B)
- 2.2 2.HER2(A)(B)
- 2.3 3.VEGF(A)
- 2.4 4.VEGFR(A)(B)
- 2.5 5.PD-1(A)
- 2.6 6.PD-L1(A)
- 2.7 7.CTLA-4(A)
- 2.8 8.mTOR(B)
- 2.9 9.BRAF(B)
- 2.10 10.ALK(B)
- 2.11 11.RET(B)
- 2.12 12.Bcr-Abl(B)
- 2.13 13.CDK4/6(B)
- 2.14 14.MEK(B)
- 2.15 15.PARP(B)
- 2.16 16.ROS1/TRK(B)
- 2.17 17.MET(B)
- 2.18 18.BTK(B)
- 2.19 19.FGFR(B)
- 2.20 20.マルチキナーゼ(B)
- 3 臨床現場で病院薬剤師として思うこと
- 4 さいごに
分子標的薬とは
分子標的薬とは、がん細胞に特異的に発現する特徴を分子や遺伝子レベルで捉えてターゲットとし、
がん細胞の異常な分裂や増殖を抑えることを目的とした治療薬です。
がん細胞の特定の分子だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージが少なく、
従来の抗がん剤と比べると体への負担も少なくなっています。
がんメディカルサービス HP より引用
https://www.g-ms.co.jp/gan-zisyo/bunnsihyouteki/#:~:text=分子標的薬とは、がん細胞に特異,も少なくなっています%E3%80%82
分子標的薬ってどんなものがあるのかな!!
分子標的薬の種類
分子標的薬には「低分子化合物」と「抗体薬」の2種類があります。
(A)抗体薬
特定のタンパク質を標的とするタンパク質を「抗体」と言いますが、抗体を用いた分子標的薬を抗体薬と言います。
抗体薬の作用メカニズムはさまざまで、がん細胞に出現するタンパク質に結合して直接攻撃するタイプもあれば、
がん細胞の周囲の環境に作用するタイプもあります。
(B)低分子化合物
分子標的薬の中でも、有効成分である物質(化合物)が小さいものです。
がん細胞を増殖させるタンパク質を標的にして細胞内に入り込んで結合し、
増殖を促すシグナルを受け取らないよう阻害する作用があります。
1.EGFR(A)(B)
セツキシマブ(アービタックス)、パニツムマブ(ベクティビックス)、ネシツムマブ(ポートラーザ)など
ゲフィチニブ(イレッサ)、エルロチニブ(タルセバ)、アファチニブ(ジオトリフ)、オシメルチニブ(タグリッソ)、
ダコミチニブ(ビジンプロ)など
詳細はこちらの記事から↓
2.HER2(A)(B)
トラスツズマブ(ハーセプチン)、ペルツズマブ(パージェタ)、トラスツズマブ エムタンシン(カドサイラ)、
トラスツズマブ デルクステカン(エンハーツ)など
ラパチニブ(タイケルブ)など
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3.VEGF(A)
ベバシズマブ(アバスチン)、アフリベルセプト ベータ(ザルトラップ)など
4.VEGFR(A)(B)
ラムシルマブ(サイラムザ)など
アキシチニブ(インライタ)など
詳細はこちらの記事から↓(執筆中)
5.PD-1(A)
ニボルマブ(オプジーボ)、ペムブロリズマブ(キイトルーダ)など
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6.PD-L1(A)
アベルマブ(バベンチオ)、アテゾリズマブ(テセントリク)、デュルバルマブ(イミフィンジ)など
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7.CTLA-4(A)
イピリムマブ(ヤーボイ)など
詳細はこちらの記事から↓(執筆中)
8.mTOR(B)
エベロリムス(アフィニトール)、テムシロリムス(トーリセル)、シロリムス(ラパリムス)など
詳細はこちらの記事から↓(執筆中)
9.BRAF(B)
ベムラフェニブ(ゼルボラフ)、ダブラフェニブ(タフィンラー)、エンコラフェニブ(ビラフトビ)など
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10.ALK(B)
クリゾチニブ(ザーコリ)、アレクチニブ(アレセンサ)、セリチニブ(ジカディア)、ロルラチニブ(ローブレナ)、
ブリグチニブ(アルンブリグ)など
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11.RET(B)
セルペルカチニブ(レットヴィモ)など
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12.Bcr-Abl(B)
イマチニブ(グリベック)、ニロチニブ(タシグナ)、ダサチニブ(スプリセル)、ポナチニブ(アイクルシグ)、
ボスチニブ(ボシュリフ)など
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13.CDK4/6(B)
パルボシクリブ(イブランス)、アベマシクリブ(ベージニオ)など
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14.MEK(B)
トラメチニブ(メキニスト)、ビニメチニブ(メクトビ)など
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15.PARP(B)
オラパリブ(リムパーザ)、ニラパリブ(ゼジューラ)など
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16.ROS1/TRK(B)
エヌトレクチニブ(ロズリートレク)など
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17.MET(B)
カプマチニブ(タブレクタ)など
詳細はこちらの記事から↓(執筆中)
18.BTK(B)
アカラブルチニブ(カルケンス)、チラブルチニブ(ベレキシブル)など
詳細はこちらの記事から↓(執筆中)
19.FGFR(B)
ペミガチニブ(ペマジール)など
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20.マルチキナーゼ(B)
ソラフェニブ(ネクサバール)、スニチニブ(スーテント)、パゾパニブ(ヴォトリエント)、レゴラフェニブ(スチバーガ)、
バンデタニブ(カプレルサ)、レンバチニブ(レンビマ)、カボザンチニブ(カボメティクス)など
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臨床現場で病院薬剤師として思うこと
当院は中小病院ということもあり、分子標的薬を使用する機会はあまり多くはありません。
分子標的薬ってアルファベット表記で訳が分からなくなることがありますが
今回種類別に、それぞれ整理することで明確化されたと思います。
個々の分子標的薬の詳細については別記事で書きたいと思いますので
そちらをご覧になってくださいね。
さいごに
生きているうちに病気になることはあると思います。
その際にどのような対処をすれば良いのか不安に思いながら周りに相談をしたり
自身でインターネットで検索して調べる方は多いと思います。
その1つのお助けツールとしてこちらの記事を参考にして頂けたら嬉しいです。